1997(平成9)年に放送された『ウルトラマンダイナ』は「平成3部作」の第2部。企画当初は、防衛チーム隊員以外の人物がウルトラマンに変身し、旅の中で遭遇した事件を解決していくというストーリだったが、前作『ティガ』の好評を受け、スポンサーであるバンダイや講談社を交えた会議では、「次回作がティガの延長でもいい」という意見が出た。

 そこで、『ダイナ』の世界は『ティガ』の7年後、2017年に決定。隊員が変身すること、宇宙へ開拓していく「ネオ・フロンティア」時代の人類、シリーズを通して登場する敵スフィアなどが設定された。 


 続編ということで、丸山浩デザインのダイナスーツにもティガの系譜が表れている。ティガでは技術的問題により実現できなかった青い体色の表現が、合成技術の進歩により可能になり、「体色に青を持つウルトラマン」が初めて登場した。また、ティガのタイプチェンジが好評だったので、ダイナもフラッシュ・ミラクル・ストロングの3タイプにチェンジできることになった。

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cf.)「特撮のDNA」での展示はこちら→http://tokusatsu-ultra.xyz/archives/8084850.html


 作風は、前作『ティガ』がどちらかといえば『ウルトラセブン』的なハードなSF寄りで落ち着いた雰囲気だったのに対し、本作『ダイナ』は『ウルトラマン』に見られる明るく牧歌的な雰囲気が目指された。隊員たちにも元気な演技が多い。


 その一方で、最終回ではダイナがブラックホールに飲み込まれ、生死不明の状態で終わる、というハッピーエンドとは言い難い結末を迎える。しかし、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009)で客演することにより復活を果たし、その後の作品にも度々客演している。これは、今なお衰えぬダイナ人気の証拠でもあるだろう。

cf.)前作『ウルトラマンティガ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5966349.html

cf.)次作『ウルトラマンガイア』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5911369.html

[参考]
『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』DeAGOSTINI.編©TSUBURAYA PRODUCTIONS
DVD『ウルトラマンダイナ』©円谷プロ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンダイナ
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