『ウルトラマンダイナ』(1997)第20話「少年宇宙人」は小学生3人組の別れを描いた感動回。脚本は太田愛。監督は原田昌樹。


・3人組の秘密基地。かなりの面積を占めている。エンディングでペットボトルロケットを発射しているシーンがチラッと出てくる。

・辰雄の父役を演じるのは、渡会良。『ウルトラマンティガ』(1996)第32話「ゼルダポイントの攻防」でTPC隊員役を演じている。ゴルフクラブを磨いており、周りのセットを見ても、中流~上流階級の家庭のようだ。

・スーパーGUTSを欺くために囲碁クラブを装うが、やっているのは五目並べ。

・3人の変装作戦も微笑ましい。

・悟を演じるのは崎本大海(ひろみ)。『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』(1997)で星見勇気役を演じている。他にも、『仮面ライダー鎧武』(2013)での角居裕也役、最近では『仮面ライダーゼロワン』(2019)での松田エンジ役が記憶に新しい。

・悟の母を演じるのは、石井めぐみ。『重甲ビーファイター』(1995)第38話で草薙サユリ役を演じている。2015年に国立市議会議員に初当選。2019年に再選している。イメージとして、悟を心配する愛に溢れる母役にぴったりでナイスキャスティングだ。

・遺影で出てくる悟の父役は撮影の倉持武弘。カメラマンとして平成ウルトラシリーズを支えてきた第一人者だ。

・黄色い服のたっちゃん(辰雄)役を演じるのは豊永利行。現在は声優、俳優、シンガーソングライターとして活動中。アニメ『デュラララ!!』シリーズの竜ヶ峰帝人役などで有名。

・みのっち(実)役を演じるのは山田孝穂。

・ダイナはラセスタ星人となった悟が高圧送電線に接触するのを体を張って防ぐ。

・未来への不安を語る悟に対し、励ますのではなく、君の未来は君自身が作っていくんだ、と少年の未来への旅立ちを促すダイナ。バックの星空が美しく印象的だ。膝をつく悟だが、その背中には羽が。少年がひとつ大人になることを象徴的に表した名シーン。

・翔び立つ際の足首の動きがなんとも可愛らしい。ラセスタとはスペイン語で第6の意。ケリガン星系の第六惑星ということから、この名を付けたと思われる。また、トナカイ座はかつて18世紀にきりん座の近くにあった星座。近代になり星座の数がまとめられるとほとんど使われなくなった。因みに、イリスとはギリシア神話に出てくる虹の女神の名前。

・悟の旅立ちを機に、自分たちの夢を宇宙飛行士とロケット開発者と決める2人。友情が織り成すこの展開も最高だ。

 ダイナが闘わない異色回となったが、ウルトラマンが闘わない回は傑作となる場合が多い。太田愛のジュブナイル色溢れる感動作を、監督の原田昌樹が叙情的な映像と音楽で見事に演出し、落涙必至の話となった。

cf.)『ウルトラマンダイナ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5972025.html

[参考]
DVD『ウルトラマンダイナ』©1997円谷プロ
https://ja.wikipedia.org/wiki/渡会良
https://ja.wikipedia.org/wiki/崎本大海
https://ja.wikipedia.org/wiki/石井めぐみ
https://ja.wikipedia.org/wiki/豊永利行
https://dic.pixiv.net/a/ラセスタ星人
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