『帰ってきたウルトラマン』(1971)第8話「怪獣時限爆弾」はゴーストロン登場回。脚本は田口成光。監督は筧正典。特殊技術は高野宏一。

・ゴーストロン。スーツアクターは遠矢孝信。着ぐるみはアーストロンの改造で、劇中での言及はないが、アーストロンの弟と言われている。金を食べるという裏設定もある。声がかわいく、あぐらをかいたり、のほほんとしていてどこか憎めない怪獣。

・「一発でOKです」と言い放ち、揚々と出撃した郷だが、いきなり火を吹いてきたゴーストロンに虚を突かれ、ミスをしてしまう。岸田開発のX弾の時限発射ボタンの方を押してしまったのだ。

・隊長との柔道稽古。いつもなら負けるはずがないところを、集中力を欠き、負けてしまう郷。
先のミスは自分の油断に原因があったと気付かされる。加藤隊長の笑顔がいい。

・ジャイロで近づいたときに咄嗟に火を吹いてくるゴーストロン。炎が上にホップしている。これは要注意な軌道だ。

・ゴーストロンは視力は20メートル程しか見えないほど退化しているが、聴力はあり、音に反応して素早い動きをすることに思い当たる郷。

・次郎君は友達からMATの不評を聞かされ、郷からもらった花を自ら落として花瓶を割ってしまう。

・手前に木を据え、奥にゴーストロンとウルトラマンを配置した絶妙なアングルだ。

・X弾が爆発したら大変なことになる。時計の針が刻一刻と進み、一同の脳裏に最悪の事態がよぎる緊張感。

・ウルトラマンはゴーストロンを宇宙へ運び、そこで爆発させた。

・富士山をバックにMAT一同の安堵が描かれる。


 どんな任務も「緊張感」を持って油断せずに取り組むべしという教訓ある回となった。郷の成長を喜ぶ加藤隊長の笑顔が印象的。迫りくる時間という「緊張感」もあり、二重の意味で「緊張感」がテーマとも言える回となった。

cf.)『帰ってきたウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6315068.html

[参考]
DVD『帰ってきたウルトラマン』©1971円谷プロ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴーストロン
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