たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > ウルトラマンエックス


     『ウルトラマンエックス』(2015)第3話「夜を呼ぶ歌」に登場する地底女。

     エステティシャン・間伏涼子になりすまして、エステサロンを経営しているという設定。本当の間伏涼子は2年前に他界しているということが、防衛チームXioの調べで判明する。

     地底女を演じたのは佐伯日菜子。『エコエコアザラク3』(1997)での黒井ミサ役以来、監督・田口清隆が大ファンだったという。


     実はこの間伏涼子、『怪奇大作戦 セカンドファイル』(2007)第1話「ゼウスの銃爪」にも名前が出てくる。過去に殺されてしまった女子大生の名前だ。映像としてもチラッとだけ出てくる。演じたのは網師野純。 


    「夜を呼ぶ歌」「ゼウスの銃爪」どちらも脚本は中野貴雄だ。使いまわしの謎の死者の名前、「間伏涼子」。今後も中野脚本に出てくるかもしれない。。。

    cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    cf.)『怪奇大作戦』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6179907.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
    DVD『怪奇大作戦 セカンドファイル』©2007NHK・円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/佐伯日菜子
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     『ウルトラマンエックス』(2015)に出てくる怪獣ガーゴルゴンと劇場版に出てくるザイゴーグの名前の由来が判明した。

     まず第6話・第7話に出てくるガーゴルゴン。最初は、グーゴルゴンだったが、監督の辻本貴則がお願いして変更してもらったという。ガーゴイル+ゴルゴン。ガーゴイルは雨どいの彫刻で、宗教的意味合いが強い。ゴルゴンとは、ギリシア神話に出てくる醜い女の怪物で、「恐ろしいもの」の意。海神ポルキュースとその妻ケートーの娘で、ステンノー、エウリュアレー、メドューサの3人からなる姉妹のことを指す。発案は第6話脚本担当の小林弘利。

     一方、『劇場版 ウルトラマンエックス きたぞ!われらのウルトラマン』(2016)に登場するザイゴーグに関しては、意外と適当で、監督の田口清隆が「地獄みたいな名前ないかな」と訊いたところ、脚本の中野貴雄が「じゃあ地獄をローマ字読みしてZIGOKU→ザイゴーグ」と発案。そのままその案が採用されたという。しかし、正確には「ZIGOKUではなくてJIGOKUだから綴りは間違っています(笑)」と自身でツッコミを入れている。古文書には「閻魔獣 罪業苦」という漢字名で記述が残る伝説の怪獣という設定。漢字名にするといかにも重々しいネーミングだと思えてくる。

    cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    [参考]
    You Tube 特爆!チャンネル 特撮は爆発だ! #167in大怪獣サロン 
    https://www.youtube.com/watch?v=-z4cUsdtrKg
    Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
    Blu-ray『劇場版ウルトラマンエックス きたぞ!われらのウルトラマン』©2016「劇場版ウルトラマンエックス」製作委員会
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ガーゴイル
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴルゴン
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     2015年に放送された『ウルトラマンエックス』は「つながる力」をテーマにしており、サイバーモチーフを採り入れたウルトラマン・エックスと主人公・大空大地のコミュニケーションを通したバディもの。

     メイン監督は田口清隆。『ウルトラゾーン』(2011)や『ギンガS』(2014)での実績が認められメイン監督に抜擢された。また、実績のあるアベユーイチ、坂本浩一、『ウルトラゾーン』以来の参加である辻本貴則、そして監督デビューとなる冨田卓、が監督陣として名を連ねている。脚本家は10名もおり、そのうちシリーズ構成を務めたのは小林雄次、中野貴雄、小林弘利、黒沢久子の4名。

    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

     防衛チームXio(ジオ)の描写は田口監督の意向で「プロの防衛隊らしさ」が目指され、元自衛官の指導のもと銃器の扱いや敬礼などの演出が本格的になっている。

     また、前作『ギンガS』(2014)に引き続き日産自動車との共同プロモーションが行われており、戦闘車両は日産の100%電気自動車。戦闘機等の設定も復活した。

     因みに、当初はスカイツリーを基地として設定し、星間バズーカにもなり、空を飛ぶという案もあった。

     「怪獣との共存」もシリーズを通したひとつのテーマであり、第19話「共に生きる」にテーマ性が如実に表れている。

    cf.)第19話「共に生きる」についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5932692.html

     『ガイア』(1998)や『コスモス』(2001)等でも同様のテーマを扱っているが、本作では現実の自然保護区や猛獣対策のように、やむを得ない場合は殺処分もあり得るという描かれ方をしている。『ギンガ』(2013)からのスパークドールズ設定も引き継いでいるので、エックスの必殺技ザナディウム光線は怪獣をスパークドールズ化するという効果をもつ。

    cf.)『ウルトラマンガイア』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5911369.html

    cf.)『ウルトラマンコスモス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/5982670.html

     平成シリーズからの客演もひとつのポイント。ネクサス・マックス・ゼロ・ギンガ・ビクトリーが客演し、これまで客演が少なかったネクサスとマックスの客演回はアベユーイチ監督が担当。ファンに喜ばれた。

     ウルトラマンエックスのデザインは後藤正行が担当。「アーマーを着たウルトラマン」というオーダーだったため、もとから甲冑を着たようなセブンタイプのデザインではなく、初代ウルトラマンを基本デザインとした。いくつかデザインを描いた中で、サイバーモチーフのデザインが採用され、ウルトラマンビクトリーで好評だった黒が配色されている。頭部のデザインはアメリカのSF映画『トロン』(1982)を意識している。因みに、掛け声の「イーッサー!」はギリシャ語で「6」を意味する ἕξ (hex) に由来する接頭辞 εξα- (exa-)が元ネタで、プロデューサーの岡崎聖が発案者。デジタル用語としてギガやテラの上位であることを表すと同時に、「エックス」や「戦(いくさ)」とも掛かっている。 

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     本格派防衛隊や戦闘機の復活。そして異者との共存というテーマ。これら王道路線に加え、サイバー世界、アーマー、バディもの、といった新機軸を見事に融合。近年の「1年に1シリーズと映画1本」という流れを定着させた作品である。

    cf.)前作『ウルトラマンギンガS』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6145930.html

    cf.)次作『ウルトラマンオーブ』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6231535.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラマンエックス
    You Tube 特爆!チャンネル 特撮は爆発だ! #167in大怪獣サロン
    https://www.youtube.com/watch?v=-z4cUsdtrKg
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      ドラマ『モブサイコ100』(2018)は坂本浩一監督作品。主人公・影山茂夫を演じるのは『ウルトラマンジード』(2017)で主人公・朝倉リクを演じた濱田龍臣。
    第4話には『ウルトラマンエックス』(2015)で高田ルイ役を演じた百川晴香が出演している。

    ルイルイのような眼鏡キャラではなく、猫耳キャラ。少ししか登場しないが、「〜ニャン」や「ズッキュン、ドッキュン、送信♡」というキラーフレーズを放ち、可愛さを爆発させている。ファンなら一見の価値ありだ。


    他にもウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズ、戦隊シリーズに出演歴のある役者が多数登場。「この人はっ!」と探しながら観るのも楽しいだろう。

    原作漫画を知らなくても楽しめるストーリーとなっており、気楽に観られる作品である。

    cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    [参考]
    DVD『モブサイコ100』©ONE・小学館 / ドラマ「モブサイコ製作委員会」


     『ウルトラマンエックス』(2015)第14話「光る大空、繋がる大地」はギンガ・ビクトリー客演回の完結編。脚本は林壮太郎、監督は坂本浩一。


    脚本の林壮太郎はアクション好きで、ギナ・スペクター役の佃井皆美を見るために高崎のビジネスホテルで1泊して前のりまでして撮影現場に駆け付けた。
    脚本上は、ウルトラマン3人の活躍のバランスに気を遣ったという。


    ・エックスのピュリファイウェーブ、ギンガのギンガコンフォート、ビクトリーナイトのナイトティンバー。癒しの三重奏。一度でいいから浴びてみたい。坂本監督によると、ラストの立ち回りは『プロジェクトA』がモチーフ。ジャッキー・チェンがエックス。パワー系のサモ・ハン・キンポーがギンガ。そして足技のユン・ピョウがビクトリー、とのこと。

    ・屋上で話す大地・ショウ・ヒカル。脚本の林壮太郎によると、ヤンキーに絡まれた真面目な子みたいな絵面になってしまったという。たしかに大地がカツアゲに遭っているように見えなくもない。
    しかしシリーズ構成上は、大地が自分の夢のモデルケースを知るという大事なシーン。先輩ウルトラマンであるヒカルに励まされる描写が良い。

    ・ヒカルの話の中に出てくるセブンとカプセル怪獣のカット。カプセル怪獣3体が揃い、しかもセブンと一緒に画角に収まっているのはレア。坂本監督によると、第13話でショウがセブンガーを連れてくれば完璧だったが、その希望は叶わなかったようだ。

    ・シャプレー星人に撃たれるマーキンド星人。坂本監督によると、モルド・スペクターは『仮面ライダーX』(1974)のキングダークを意識しているため、『ULTRASEVEN X』(2007)に出て来たマーキンド星人、さらに本作『ウルトラマンX』と併せて「トリプルX」になっている。多少こじつけではあるが。

    ・メカゴモラ対サイバーゴモラ。この対戦カードもエモい。

    ・ナパーム爆破のカット。目を閉じないように言われていたが、思わず瞬きしてしまった大地役の高橋健介。さぞ悔しかっただろう。ヒカル役の根岸拓哉とショウ役の宇治清高はさすがの経験者っぷり。

    ・根岸拓哉は『仮面ライダーエグゼイド』(2016)第4・12話で西脇嘉高役を演じている。
    また、坂本監督作品のドラマ『モブサイコ100』(2018)でも枝野剛役として呼ばれている。

    ・宇治清高は『仮面ライダーフォーゼ』(2011)第5・6話で新田文博 / ユニコーン・ゾディアーツ役を演じている。

    ・ギンガのギンガサンダーボルト、エックスのエレキング電撃波、ビクトリーのエレキングテイル、と電気縛りの攻撃をしたときのルイの表情。「エレちゃん祭り。こりゃたまらんですな。」

    ・高田ルイを演じるのは百川晴香。アイドルグループ「全力少女R」のリーダー。
    「百川」の「百」は山口百恵の「百」から取った。
    坂本監督作品のドラマ『モブサイコ100』(2018)第4話にも出演している。
    坂本監督によると、百川晴香はジュニアアイドルの頃から活動しているため、どうすれば可愛く映るか熟知しており、とてもイキイキとルイルイを演じてくれたという。

    ・ギンガビクトリーが平成ウルトラマンたちの力を借りて繰り出す技の数々。
    『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』(2015)では見せられなかった技をチョイス。ガイアのフォトンエッジ、ダイナのソルジェント光線、そしてティガのゼペリオン光線。
    ダイナのソルジェント光線で、発射前にサムズアップさせているが、本家ダイナではそのような予備動作はなかった。おそらく、発射体制がスペシウム光線と似ているので、区別をつけたくて『ダイナ』(1997)でよく使われた「ラジャー!」のサムズアップポーズを採り入れたのだろう。
    もしかしたら熱狂的なダイナファンからは批判もあったかもしれない。

    ・エクシードイリュージョン。4体4色に分かれて斬撃を鮮やかに決める。かつてないほど華麗な技。


     坂本監督は対戦カードの組み合わせや使う技の組み合わせで、どうしたら面白くなるか、ファンを喜ばせられるかを考えて物語を組み立てている。よく作品づくりを「料理」に例えて話をすることが多いが、本当に現場にある材料を料理するのが上手い三ツ星監督であると言えよう。

    cf.)前話(第13話「勝利への剣」)についてはこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6208999.html

    cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    [参考]
    Blu-ray『ウルトラマンエックス』©2015円谷プロ
    『映画監督 坂本浩一 全仕事』著:坂本浩一 出版:KANZEN
    https://ja.wikipedia.org/wiki/根岸拓哉
    https://ja.wikipedia.org/wiki/宇治清高
    https://ja.wikipedia.org/wiki/百川晴香
    You Tube 特爆!チャンネル 特撮は爆発だ! #147feat.アルファスタントSP
    https://www.youtube.com/watch?v=JdnIwdear34
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