たかの特撮ブログ

特撮ブログです。
ウルトラシリーズを軸に
特撮関連の記事を書いています。

    カテゴリ:ウルトラマン > ウルトラゾーン


     『ウルトラゾーン』(2011)特撮ドラマパートの最後のひとつ「悪魔が降りた日」より。

    『ウルトラゾーン』の看板女優・高田里穂がロケ出演。レギュラーメンバーとともにベムラーに立ち向かう。当初は第1話を想定していたが、予算の都合上、最終話に回すことになった。

    ・タカダ・リホ隊員役の高田里穂は『仮面ライダーオーズ』(2010)の泉比奈を演じたことで有名。
    『仮面ライダージオウ』(2018)第9・10話でも同役で出演している。

    ・眼鏡の松原俊太郎警部を演じているのは木村圭作。
    Vシネマで極道ものへの出演が多い。
    田口清隆監督作品『長髪大怪獣ゲハラ』(2009)や坂本浩一監督作品『破裏拳ポリマー』(2017)にも出演している。

    ・高木警部補を演じているのはイマニシケンタ。
    プロデューサーのひとりとしてウルトラ作品に多く関わっている。
    『ウルトラマンエックス』第16話「激撮!Xio密着24時」でディレクター役として出演している。

    cf.)『ウルトラマンエックス』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6227759.html

    ・予算の都合とはいえ、特撮ドラマパート最終回に出てくるのがゼットンではなくベムラーであるところがまたいい。
    オープンカットのベムラー。迫りくる恐怖と、澄み渡る青空のミスマッチが絶妙。


    ・ラストは結末が描かれることなくクライマックスで「終」となる。田口監督は当初「つづく」と入れる予定だったが、修正のオーダーが上から出てしまったという。
    また、ビル倒壊作戦でも通用せず、『ウルトラマン』最終話「さらばウルトラマン」の無重力弾さながら、最後に探偵・宇佐美信が切り札を持ってくるという案もあった。

    cf.)『ウルトラマン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6642931.html

    プロデューサー・松野拓行は「もし『ウルトラゾーン』の続編が作られるなら、この物語の続きを作りたい」と述懐している。続編があればぜひ観てみたい。


    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

    [参考]
    DVD『ウルトラゾーン』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/高田里穂
    https://ja.wikipedia.org/wiki/木村圭作
    https://ja.wikipedia.org/wiki/今西健太
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     『ウルトラゾーン』(2011)特撮ドラマパートのひとつ「最後の攻撃命令」より。

    引退を前にした自衛官。妻が実は侵略ロボットのパイロットだったという設定。

    ・妻・山本洋子を演じるのは石橋けい。
    ウルトラシリーズの常連で、『ティガ』(1996)『ダイナ』(1997)のシンジョウ・マユミ、
    『ガイア』(1998)の多田野慧、『Q dark fantasy』(2004)第6話の謎のOL、『メビウス』(2006)のフジサワアサミ博士、と多数出演している。
    また、『忍者戦隊カクレンジャー』第35話で山咲月代も演じている。

    ・山本隊長を演じるのは神尾佑。
    『ウルトラマンエックス』(2015)の神木正太郎隊長が記憶に新しい。
    『仮面ライダーオーズ』(2010)の真木清人 / 恐竜グリード、
    『仮面ライダーフォーゼ』(2012)第43・44話のユウキの父、
    『仮面ライダーアマゾンズ』シリーズ(2016-)の橘雄悟、
    『シン・ゴジラ』(2016)の風越達雄なども演じている。

    ・松島隊員を演じるのは松尾諭。
    『シン・ゴジラ』(2016)の泉修一なども演じている。


    ・ミサイルがキングジョーを押し上げる特撮カット。これは素晴らしい。
    ポンポン砲を散々打ち尽くした挙句、この一撃。この特撮に少ない予算を集中させたそうだ。


    先に脚本が出来、その後で、全8本を驚愕の低予算でやらなければならないことが発覚。
    「せめてポンポン砲だけは、やらせて欲しい」と言った田口監督。
    プロデューサー・松野拓行は苦心したそうだ。
    結局、他の7本の予算を削りつつ、本作の特撮に多めに割り振ることでなんとか切り抜けたという。

    人間ドラマとしても、隊長・山本の葛藤やラストの涙が印象的な名作となった。

    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

    [参考]
    DVD『ウルトラゾーン』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/石橋けい
    https://ja.wikipedia.org/wiki/神尾佑
    https://ja.wikipedia.org/wiki/松尾諭
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     『ウルトラゾーン』(2011)特撮ドラマパートのひとつ「メフィラスの食卓」より。

    世捨て人から食卓をもらったメフィラス。「地球はお前のもんだ」の一言をもらい、街を蹂躙。食卓に若者や首相などを招いて会話する。

    ・世捨て人を演じるのは渡辺哲。
    『天装戦隊ゴセイジャー』(2010)第7話の丈太郎、
    『THE NEXT GENERATION パトレイバー』(2014)の海道誠一郎、
    『仮面ライダーゼロワン』(2019)第3話の魚住範雄、
    ゴジラシリーズでも常連。刑事や頑固オヤジの役が多い、味のある名優である。

    ・首相を演じるのは保積ペペ。メフィラスにより巨大化されてしまう。
    『ウルトラマンダイナ』(1997)第37話「ユメノカタマリ」では西岡役を演じている。

    ・後ろの方にノラ猫がいい具合に映っている。

    ・メフィラスがらっきょうを食すところを覗き込む猫。ここでもノラ猫が良い芝居をしている。
    食べる瞬間を見てビクついて逃げ出す姿を撮るために、近くで手をパンっと叩いて驚かせたという。

    ・田口監督によると、当初は黄色い箇所かららっきょうが吸い込まれる表現をしようとしたが、円谷プロから、「らっきょうを直接的に食べる表現はやめて」と言われたため、口元が映らないようにし、音だけで表現したのが却って不気味さを際立たせて良くなったという。

    ・良い編集点を作り出した猫。「ホシの招待状」でもノラ猫が良い芝居をしていた。

     脚本は松野拓行。東日本大震災(2011年3月11日)の後、実地に手伝いに行ったそうで、そのとき感じたことを脚本に落とし込んだという。他山の石の若者、政府のあり方、家族との食事の大切さ・・・。

     本作におけるメフィラスは「未曾有の有事」の象徴である。
    廃墟の絵作りもとても印象的で、波板を丸めることで倒れた柱を表現し、しかもそれがローマ建築風の柱のようにも見える。

     『ウルトラマンタロウ』(1973)第27話「出た!メフィラス星人だ!」での名台詞「卑怯もらっきょうもあるものか」を絡めるところもファンには嬉しいところ。

     秀逸な人情回となった。

    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

    [参考]
    DVD『ウルトラゾーン』©円谷プロ
    You Tube 特爆!チャンネル 【田口清隆監督登場!】特撮は爆発だ! #240 SP
    https://www.youtube.com/watch?v=WpYryjOU7P0
    https://ja.wikipedia.org/wiki/渡辺哲
    https://ja.wikipedia.org/wiki/保積ペペ
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     『ウルトラゾーン』(2011)特撮ドラマパートのひとつ「いつも隣にホーがいる」より。

    失恋の傷が深い程、はっきりとホーが現れるという設定で、ホーを見ることができるノボルとタマエが出会う話。

    ・主人公のノボルを演じているのは北条隆博。
    『仮面ライダー剣』(2004)で上城睦月 / 仮面ライダーレンゲルを演じている。

    ・ヒロイン・タマエを演じているのは水沢奈子。
    『牙狼〈GARO〉~MAKAISENKI~』第12話で星川ミサオ役を演じている。

    本編撮影は1日で行われた。天候は良かったが、時間との闘い。日没してしまっては撮影ができない。
    ノボルが煙の中でタマエの名を呼ぶシーンでは、現場スタッフの携帯電話のライトを集めて反射板で反射させてなんとか撮り切っているという。『ウルトラマンティガ』(1996)第25話「悪魔の審判」を彷彿とさせる撮影状況だ。

    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

    [参考]
    DVD『ウルトラゾーン』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/北条隆博
    https://ja.wikipedia.org/wiki/水沢奈子
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     『ウルトラゾーン』(2011)の特撮ドラマパート「東京ジュラ紀」より。


    部屋の中での会話だけで話が進んでいく。外から聞こえる怪獣の声だけで怪獣を登場させるというアイデアが秀逸。エレキングとテレスドンは着ぐるみが少し出てくるが、アロンは着ぐるみがないので、声だけの出演となった。

    ・中央の白石深月を演じるのは原知佐子。2020年1月に亡くなっている。
    製作プロデューサー・松野拓行はやっても終わらない仕事量の多さに暗澹たる気持ちでいたが、原知佐子の芝居に対する真摯な姿勢や、気遣いを忘れない人間性に心打たれ、救われたという。

    ・テンガロンハットの暴君探偵・浦賀ケンを演じるのは松田優。
    あらゆる格闘技に精通し「和製シュワルツネッガー」と呼ばれている。
    『ウルトラマンガイア』(1998)のチームハーキュリーズのリーダー・吉田悟や、映画『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』(2000)で剛力戦士ダーラムを演じている。
    この台本では当初、逆立ちをしているうちにひらめく設定だったが、部屋も狭いので腹筋に変更となった。

    ・サングラスを掛けているのは歩く百科事典探偵・西園寺ユウヤ。
    演じるのは和田成正。

    ・女子高生探偵・仲谷マユを演じるのは中原知南。
    『ウルトラマンネクサス』(2004)で幼少期の西条凪を演じている。
    この回ではスケバン刑事のイメージ。

    ・物語終盤で現れる怪盗赤色はクレジットがないが、イマニシケンタではないかと思われる。

    脚本は「歩く待ち合わせ場所」と呼ばれる中沢健。田口監督の演出も冴え、低予算ながら遊び心に富んだ、見応えのある作品となった。

    cf.)『ウルトラゾーン』総論はこちら→http://ultra-7.blog.jp/archives/6055472.html

    [参考]
    DVD『ウルトラゾーン』©円谷プロ
    https://ja.wikipedia.org/wiki/松田優
    https://ja.wikipedia.org/wiki/和田成正
    https://ja.wikipedia.org/wiki/中原知南
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